
狼平の朝はさわやかだった。小屋のすぐ横のオオヤマレンゲは、まだ1輪咲いており、
つぼみもあと1つ残っていた。ラッキー。
6:30、幻想的な霧の中、小屋を出発する。

このあたりは、カエデ林の下のコケが美しい。古きよき大峰の姿が残っている。
木の桟道を登れば、1時間弱で弥山小屋だ。鳥居が新しくなっていた。

弥山山頂の説明看板や柵も新しくなっていた。
八経ヶ岳に向かう道は、鹿の侵入を防ぐ防護柵の効果で、植生が厚く、
オオヤマレンゲも増えてきている。朝露にきらめく天女花に、しばし、うっとりする。
ブルーベリーのようなサンカヨウの実もたくさんあった。

八経ヶ岳の山頂ではアマチュア無線に興じているおやっさんがいた。
絶滅危惧種と思っていたが、なんのなんの。でも、最近、確かに見かけなくなったなぁ。
弥山辻で、I川さん、N尾クン、T橋クンの3名が荷物をデポし、明星ヶ岳に
寄り道する。彼らは今回の山行で、4つのピークを踏むことになる。
うち3つが、近畿5指に入る高峰である。
弥山辻から、高崎横手に続く道は、意外にもMr.Dashは初めて通る。

コケの美しい、原始の香りがする小径は気に入ったゾ!
途中、展望が開けた小ピークに出る。霧が晴れて、弥山と八経ヶ岳、そして
明星ヶ岳が顔を覗かせた。
この角度から3峰を見るのは初めてだ。なかなか、いいもんだ。
向こうから、昨夜、小屋でご一緒だった3人組が来た。我々と逆回りで、
八経ヶ岳に向かうという。笑顔で行きかう。
高崎横手からは川合へ向かう山道をとる。途中のコルで、強引に斜面を突っ切り、
頂仙岳に登る。正規の登山道はなく、赤テープが錯綜している。
最後はピークの東側を回りこむようにして、シャクナゲのブッシュを分けて

ピークに飛び出す。虫が多い。ここにも「山想遊行、通」の木札がかかっていた。
ごぶさたしている超元気な仙人よ、ここにもマーキングしているとは!
元の登山道に戻り、ブナの巨木とカエデが美しい山道をひたすら下る。
Mr.Dashの好きなところだ。風がやさしい。ブナ林は、
空気の粒が細かいというか、絹のような風になるのだ。
やがて黄色の天理大学ワンゲル部製の看板のところに、カナビキ尾への
分岐を示す手書きのしるしを見つけた。
前回、川合に下りた際に、ここの分岐はチェックしておいたのだが、

うむ、間違いない。カナビキ尾も、今回初めて歩く。情報不足で、どんな道なのか
ドキドキワクワクしていたが、非常に明瞭な、しかも危険もない道だ。
途中で右側が植林となり、作業道を兼ねているのか、実に楽で少々退屈。
昼食をとるが、この暑いのにN尾クンは、湯を沸かしてラーメンとホットコーヒーと
いうメニュー。彼はMr.Dash宅からスグそこにある、アパートの最上階(3F)、
しかも端っこの部屋に住んでいて、ただでさえ夏場は暑いのだが、
なんとエアコンをもっておらず、扇風機だけで毎年の酷暑を過ごしているだけに、
少々、生活温度が高くできている。
それにしても、N尾クン、もし彼女でもできたら、エアコンくらいつけておかないと
家に呼べないゾ。
健脚そろいの今回のパーティ、最後の1時間で標高差約600mを風のように
下りる。山岳部例会の、倍のスピードだ。
林道は暑くてたいへん。熊渡の橋から川迫川を見下ろせば、水遊びに興じる
家族連れがいっぱい、川で泳いでいた。う、うらやましい。
13:26、車に帰着。
そのまま天の川温泉に寄り、2日間の汗まみれの身体をリフレッシュ。
帰宅して、ビールを飲めば、もう他に何もいらない。21:00前にバタンキュー。
夏休み前に、いい練習ができた。