Mr.Dashのぶろぐ館(新館)

関西の山々や日本アルプスが大好き。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド(ステージⅡ)、山岳ライターでもあるMr.Dashのブログです。Gooブログのサービス停止(2025/11)により、引っ越してきました!

2026年3月4日(水) 知る人ぞ知る六甲アルプスと、アイスロードを歩く!!

■メイン写真
六甲アルプスの岩稜

■今回のコース
神鉄六甲駅→シュラインロード取付→古寺山→本堂跡→林道出合→37番カーブ→
(六甲アルプス)→シュラインロード出合→稲荷神社→(アイスロード)→ロープウェイ駅跡→
六甲ケーブル下駅


昨年度、企画していたものの、2回連続で雨で中止になった「六甲アルプス」。
とうとう今回実現できた(嬉しい!)。
それでもコンディションはあまりよくない。昨日、雨が降って路面は濡れ、
天気予報は曇り、最高気温は10度で風はやや強い。寒い位置に地図予想できた。

神鉄六甲駅から住宅街を抜け、唐櫃東ICのすぐ南、クルマがビュンビュン行き交う
県道95号を、なんとか隙をみつけて渡る。
かつてはアンダーパスで道路をくぐれたのだが、現在はなぜか通行止めとなっている。
却って危ないと思うのだが。

古寺山へ続く登山道に入る。

すぐに尾根道と谷道に分かれるが、今回は急峻な谷道から。少し荒れていた。
厚い雲が垂れ込め、寒い風が吹いている。

稜線に出て、尾根道と合流すると、傾斜は少し緩む。

古寺山の山頂に到着。登山口から40分ほどで、本日唯一のピークに到着してしまった。
大きな修行岩が鎮座する。
古寺山は、かつて六甲修験の多聞寺があったところで、この岩も山伏たちが修行を
していたのだろう。

修行岩のすぐ手前には、清盛の涼み岩がある。
確かに、腰を掛けて休憩するのにちょうどよさそう。

山頂から西に20mほど下りると、展望ポイントがある。
岩の上から、大池や花山あたりの住宅街が眼下に望める。

山頂のすぐ南は平坦地になっていて、旧多聞寺の本堂跡とされる。
平清盛が福原に遷都したとき、多聞寺はその鬼門に位置することから栄えたが、
その後、源氏軍によって焼き払われた。多聞寺が現在の場所に再建されのは、
室町時代になってからだ。

ヤダケが密生する。矢の原材料。
古い山城跡などには、戦に備えてヤダケを植えていた例が多いが、多聞寺に僧兵が
いたのか? そうだとしても、1000年を経て群落が残るのはすごい。

やがて背の低いササが生い茂る道になり、裏六甲道路から派生する作業林道に下りてくる。
車止めゲートがあるはずなのに、向こうからクルマがやってきて驚いたが、
神戸市建設局の関係車両だった。

裏六甲道路を少し西に歩き、37番カーブのところで踏み跡に入る。
いよいよ今回のメイン、六甲アルプスに向かう。

尾根に取り付くまでは強烈な急登だ。時折、赤テープがみられるが、真横に垂直の岩盤が
見えたりする微妙な地形で、そもそもルートを選択できる余地はない。

やっとこさ狭い岩尾根に出るが、冷たい北風が吹きつけてくる。
この日は時折、みぞれ混じりの小雨がふってきたり、わずかに晴れ間がみえたり、
コロコロと天気が変わった。

岩稜の上に出ると、展望が楽しめる箇所がいくつかある。
しかし、そんな岩稜の中には、向こうが崖になっていて進めないものもあり、
右へ巻いたり、左へ巻いたりしながら進んでいくことになる。
このあたり、六甲アルプスのルートファインディングが難しいといわれる所以だ。

岩を乗り越えていくところも。フィールドアスレチックのようで楽しい。

アセビがもう咲いていた。

岩場は前半で姿を消し、後半はササが茂る道を進む。
やがて別荘地の横に出て、シュラインロードと合流する。
ドライブウェイに出るところに、稲荷神社がある。きれいになったなぁ。

道を渡ったところが、アイスロードの入口である。
この周辺には溜池がたくさんあり、かつてはこれらの池で氷室として冬場に氷が造られた。
夜のうちに大八車にのせて神戸側に氷を運んだ道が、アイスロードである。
明治のはじめ頃には、大小30の池で製氷が行われ、電気冷蔵庫が普及するまでは
重宝されたという。

アイスロードに入るとすぐ、神戸の街が見下ろせる。

下山は、簡単な渡渉もあるが、おおむね歩きやすい。
ただ、現在のルートは、とても大八車が通れるとは思えない傾斜もある。
明治の中盤ごろは、もっと蛇行したルートが西側にあったが、その後廃れたようだ。

かなり下りてきたころ、登山道脇にコンクリートの脚のような残骸が出現。
これは、戦前まであった六甲登山架空索道(ロープウェイ)の鉄塔跡である。

トンネルをくぐる。上は六甲有料道路。

六甲登山架空索道の駅跡に寄ってみた。
コンクリートの脚がかなり弱っているが、戦争による金属資材の提供により
廃止されて80年、わりにシッカリ保っている。

六甲有料道路を渡ると、ヒツジさんがお出迎え。
あとは弁天滝を眺めながら車道を歩き、六甲ケーブル下駅へ。
ナイスタイミングでバスがやってきた。

最後まで寒い中、歩いてきたので六甲道駅からの暖かい電車内で急に眠気が
襲ってきた。