
■メイン写真
北摂最高峰・深山の山頂には、深山宮が鎮座する
■今回のコース
ささやまの森公園→(深山古道)→扇岩→扇ナリ→庫阪峠→舩谷山→深山→舩谷山→
(東尾根)→蛇岩→満燈山→雑木林の散策路分岐→あずま屋→ささやまの森公園
大阪府の北端の山として知られる深山は、京都府側の「るり渓」から、ごく軽い
ハイキングで登れるが、兵庫県側のささやまの森公園を起点にアプローチすると、
素朴で美しい雑木林歩きを楽しめる。

ささやまの森公園は、「兵庫県立ふるさとの森公園」施策のひとつで、2002年に
オープンした。
「環境面への配慮」とのことで飲料自販機すら置いていないのが泣き所だが、
設備としては非常に充実しており、クルマを置かせていただけるだけでありがたい。
ただ、ガイドの立場としては、駐車料金は払ってもいいし、その地域の山で
楽しませていただくのであれば、現地経済に少しでも貢献できる(つまり、少しでも
ゼニを落としていける)機会がそもそもないというのは、申し訳ない気がする。

まずは、深山古道をたどる。沢沿いの未舗装林道だ。
ささやまの森公園による「森の迷路」などがあって飽きない。

猪避けの石垣が残る。イノシシが田んぼを荒らさないよう、石垣を設けた名残だ。
同様の石垣は全国各地にあり「猪垣」などと呼ばれている。
そういえば、この日は立ち寄らなかったが、ささやまの森公園内には、かつての
「隠し田」の跡もあっておもしろい。

林道が終わり、標高450mあたりで谷筋を外れ、左の小尾根へ移る。
歩行量はあまり多くないと思われ、ルート上には落ち葉が積もる。

扇岩に到着。なかなかの迫力である。

もう一度、沢沿い(といっても、もう水は流れていない)に戻ると、
「扇ナリ」という、少し開けた場所に出る。
ここは、かつて肥料用の草刈り場で、里から見ると扇状の形に見えたという。
今はシカが多く、下草そのものがまばらな状態だ。

丹波篠山市の指定天然記念物でもある「川原のナツツバキ」。
高さ15m、目通り1mあり、ナツツバキとしては大きい。
シカ害から護るため、ネットが巻いてある。

どこが道かもわからないが、登りきると庫阪峠だ。

足元に、蜂の巣の残骸が転がっていた。
庫阪峠で稜線に出て、ちょっとした急坂を上る。
かつて設けられた階段は、段の木材が朽ちたのか、黒い金属製の杭だけがずっと
残されたままで、却って違和感があった。

たどりついたピークが、舩谷山だ(深山の山頂標識では「船谷山」となっている)。
このピークは、兵庫県、京都府、大阪府の3府県境界であるが、
三角点もなく、展望にも恵まれない、地味な場所である。
なぜ「三国山」という名にならなかったのかなと、ちょっと考えてみたら、
江戸時代までは、兵庫県丹波篠山市と京都府南丹市は、ともに丹波国だった。

なだらかな尾根を深山に向かう。

山頂直下だけは、樹林がなく、ススキが生えている。
足元の残雪がシャーベット状になって滑りやすく、ススキの茎を握りながら進む。

深山山頂に到着!!
厳密な最高点は、深山宮の中なので踏めないが、ここでOK。山頂である。
深山宮は、山主さんが個人で造られたと聞く。
よって、拝殿、神殿、社務所などといったものはない。
周囲は大パノラマが広がる。山名同定できるよう説明板があるのがありがたい。

南側には気象データ観測所がある。クルマは入れない。

帰りは、まず舩谷山まで戻り、東尾根を北上する。
地形図のP526(展望岩と、蛇岩がある)まで、標高差200mを下ることになる。

P526には、水準点が埋められている。
展望岩は、雑木に邪魔されて眺めはよくない。
少し北に下ると、蛇岩(じゃいわ)の全貌が見える。

P526から満燈山へ向かう。道中2か所の標識では「万燈山」となっている。
本日いちばんの急傾斜といっていい。

満燈山も、展望には恵まれない。
ここからも「杉木立の道」で、ささやまの森公園に戻れるが、少し道が荒れていそうな
雰囲気を感じていたので、P526まで戻ることにした。

下り始めると、深山がチラッと見えた。

満燈山振り返る。

P526の直前で、ピークを踏まずにショートカットして、ささやまの森公園に下る
道に入る。
ずっと曇っていたが、最後に薄日が差してきた。雑木林が美しく輝き始めた。

エビズエの道との分岐のすぐ上にあるあずま屋。

あずま屋からは、ちょうど、ささやまの森公園が見下ろせる。
その先は八幡谷ダムだ。

ささやまの森公園に下りてきた。
これといった難所はないが、ところどころ踏み跡が落ち葉に隠されていたりして
基本的な読図力は必要だ。ささやまの森公園の事務所で、詳しい地図が入手できる。

帰りに能勢温泉に寄ってサッパリ!
久しぶりだったが、この日もいい湯だった。