Mr.Dashのぶろぐ館(新館)

関西の山々や日本アルプスが大好き。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド(ステージⅡ)、山岳ライターでもあるMr.Dashのブログです。Gooブログのサービス停止(2025/11)により、引っ越してきました!

2026年3月29日(日) 春の伊勢山上、今年は途中で雨、アラレが降ってきた!!

■メイン写真
巨大な砂岩のひさしの下に、岩屋本堂の祠が収まる
 
■今回のコース
飯福田寺→(行場道めぐり)→油こぼし→岩屋本堂→鐘掛→小天井→大天井→亀岩→(迂回路)→
飛石→平等岩→元居ヶ原→飯福田寺
 
 
この春も、毎年の恒例となっている伊勢山上。
かつて、諸国にあった修験道の「ご当地大峰山」のひとつで、伊勢国の「山上ヶ岳」と
いうのが山名の意味合いだ。真言宗の飯福田寺の行場である。
よく事故も起きているので、我々はヘルメット、ハーネス装着で臨み、要所ではロープで
確保する。岩場に慣れていない人や軽装の人は、入山を控えよう。
 

仁王門の前に駐車。この日は既に4台も停まっていた。
 

赤い橋を渡って、寺務所へ。
寺務所で入山料500円を支払い、身支度を整える。
 

薬師堂で、この日の安全登山を祈ってから行場道に入る。
 

最初に現れる行場「油こぼし」は、高さが25mほどある一枚岩。
登ってみると、スタンス、ホールドとも「ロッククライミング未満」なのだが、
迫力に圧倒されそう。
 

他パーティのハイカーなどは、両手でクサリをゴボウ持ちして、腕力で上がって
いったりするが、そんな危ないマネは禁物(いつか大ケガするで~)、ここは一人ずつ
ロープで確保して、きちんと岩のホールドを掴んで三点確保で登っていただく。
 

「油こぼし」を登ると、役行者像と絶景が迎えてくれる。
 

すぐ上に、岩屋本堂がある。初めてここに来る人は一様に驚かれる奇景だ。
このあたりの地質は、約1,600万年前、新第三紀中新世の砂岩だそうだ。
 

東の覗から、崖下を覗く。
この日のお客様は、皆さん高所に強く、覗き込んでも全くビビることがない。
 

祠の右から、砂岩の中に混じる礫をスタンスに使い、ボルダリングのように
トラバースして「鐘掛」を登る。
 

鐘掛のテラスを回り込むと、前半戦の最難所。そこには一本鎖がぶら下がる。
5メートルほどだろうか、下部はスタンスが小さく、垂直に近い岩場だ。
ここもロープで確保するが、皆さん、果敢に登ってくる。
 

抱付岩を右から巻き、上部に出ると、またまた役行者像がある。
 

この先で、簡単な岩場をこなすと、植林の尾根に出てる。
しばらくは平凡な登山道となり、小天井のピークに着く。
 

次の石祠は、空き家状態である。
 

大天井は、今回の最高標高点(約370m)だ。
 

一度少し下り、再び小ピークを過ぎると、左側が自然林となり、ミツバツツジが
眼を楽しませてくれた。ヒカゲツツジの樹もたくさんあるが、まだ蕾は固い。
 

亀岩で、前方がパッと開ける。

 

南側と西側に絶景が広がり、これから待ち受ける難所の岩場が姿を見せる。
 

鞍掛岩に登ろうとしたところで、なんと雨が降り始めた。
そんなこと、天気予報で全然言ってなかったやんか!!
15分ほど迂回路の木陰に身を隠し、雨が止むのを待っていると、
なんとアラレまで降ってきた。
鞍掛岩のホールドに雨水がたまり始めたので、これは危険と判断し、
残念ではあるが鞍掛岩、蟻の戸渡、小尻返しの3つのスリリングポイントを
断念し、北側直下を通る迂回路を巻くことにした。
 

迂回路を行く間に、さいわい、雨はあがったようだ。
次の飛石も巻こうと思ったが、慎重に行けばクリアできそうだ。
 

飛石の鎖場は、数メートルのクライムダウンだ。
本来、小尻返しの先には15メートルほどのクライムダウンがあるのだが、
さっき巻いてしまったので、この日初めての岩場の下りとなる。
 

平等岩の不動明王。大規模な岩場は、これがラストだ。
 

役行者像が祀られた元居ヶ原。
 

平凡な樹林帯の中を下る。白山比咩神社跡から、岩屋本堂の遥拝ポイントがあるが、
ヒノキの枝が年々、生長しており、おそらくあと数年で見えなくなるだろう。
 

最後は137段の苔むした石段を下る。一段ごとの幅が微妙に狭い。
雨で湿った石段は、ビミョーに怖い。
大林宣彦監督の尾道三部作のひとつ「転校生」を思い浮かべながら下った。
 

下山して、車道の側に出て、岩屋観音を仰ぎ見る。
今回ね体験できなかった「鞍掛岩、蟻の戸渡、小尻返し」、ぜひ次回、
リベンジしましょう!!