Mr.Dashのぶろぐ館(新館)

関西の山々や日本アルプスが大好き。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド(ステージⅡ)、山岳ライターでもあるMr.Dashのブログです。Gooブログのサービス停止(2025/11)により、引っ越してきました!

2025年11月22日(土)~24日(月) [高知]珍しいヤッコソウと、洞窟を楽しむ山旅(その3)!

■メイン写真
海食洞としては珍しい、上流側に"出口"がある伊尾木洞

■今回のコース
24日 ホテルTAMAI⇒野良時計⇒安芸城跡⇒伊尾木洞⇒食膳処 りすぼん→安芸駅ぢばさん市場⇒
   龍河洞


高知遠征の最終日。この日はユニークな洞窟を二つ訪ねる。
「ホテルTAMAI」は階下がパチンコ屋というユニークな建物だったが、もちろん
パチンコ屋の音が聞こえることもなく、快適な睡眠を得られた。

朝一番で、予定外ではあるが、せっかくなので安芸市の歴史スポットを巡った。

まずは森澤家住宅へ。明治の地主屋敷の大規模な主屋として貴重なものだという。

続いて、すぐ近くにある「野良時計」へ。
明治の中頃、地主の畠中源馬氏が、独力で時計の歯車から分銅に至るまで、
手づくりで作り上げた時計台だ。今では安芸市のシンボルと言われる。
当時、畠中家の台所にあった米国製の掛時計を何度も分解しては組み立てて、時計の
構造を学んだという。

さらに、安芸城跡(城山)へ足を延ばす。
戦国武将・安芸氏の居城跡で、のち土佐藩家老の五藤氏が拠点とした。
城好きの落語家・春風亭昇太師匠も、ここに来られたとのことで、登り口に
看板があった。

最終日のメイン、伊尾木洞へ。ここも、海からの波に浸食されてできた天然の海食洞だ。

今回は、伊尾木洞観光案内所から、現地ガイドさんを依頼し、洞窟入口から約400m
にある滝を観る地点で折り返す「冒険コース」をご案内いただいた。
伊尾木洞には、沢が流れており、現地で長靴をレンタルする。
また、深いV字谷は落石等のリスクもあるため、ヘルメットも貸し出される。

それにしても巨大な穴。高さは約5m、幅は約4m、全長は約40m。

洞窟は奥でふさがっておらず、渓谷に続いている。

ものすごいV字谷だ。両岸の高さは50mはあろうか。
岩壁の上は平地で、田んぼになっているというから驚きだ。

両壁には一面にびっしりとシダが生えている。
伊尾木洞に自生するシダは、熱帯性ものを中心に40種類も確認されており、大正15年に
ここのシダ群落全体が国の天然記念物に指定されている。

シダや堆積岩に関する説明を受けながら、洞窟を抜け、渓流を歩く。

丸礫岩層がハッキリわかる。沢には小魚が泳いでいるのが見える。

中盤のゴルジュにかかる橋を渡る。

橋を渡り終えると、ハシゴで再び沢筋に下りる。
ここが唯一、安全面でちょっとだけ気をつけなければいけないところ。

ゴールの滝。「冒険コース」のツアーは、ここで引き返す。
ルート自体は、東山森林公園の龍王池へとつながっている。

帰りには、渓流の堆積岩にみられる貝化石を観察する。

2枚貝の痕跡がハッキリ。

コース中で見かけたシダたち。

ホウビシダ。「鳳尾」の名のとおり、鳳凰の尾っぽを連想させる。

マツザカシダ。イノモトソウの仲間だが、葉の中心に白い斑が入って美しい。

シロヤマゼンマイ。常緑の、熱帯性のゼンマイで、大きい葉は2mにもなる。

クリハラン。栗の葉に似た、長い一葉状のカタチ。

ノコギリシダ。側羽片の縁がノコギリの刃のようだ。

イワヒトデ。暖地の岩場や沢筋にみられる。ウラボシ科だと知って、妙に納得した。

ホングウシダ? サイゴクホングウシダというのもあるらしいが、よくわからん。

リョウメンシダ。これは、普段からおなじみ。

ホウライシダ。洞の入り口あたりに群生していた。

コモチシダもあるというが、この日は見なかった。

その他、印象的だった植物。

アリドオシ。

ツルコウジ。

この日のガイド陣は、メインのベテランガイドさんと、見習い中のガイドさん、
そして観光協会お兄ちゃんの3名という手厚い陣容。
分かりやすい説明が、ありがたかった。

うまいことお昼時になったので、
安芸駅前の「食膳処 りすぼん」でお好み焼きを楽しんだ。
本来は、このあたりではちりめん丼がご自慢なのだが、初日の夕食と、2日目の朝食に
出てきたので、もういいやという気分になったからである。

午後は、高知県の有名な観光地でもある、大規模鍾乳洞の龍河洞を訪ねた。

洞内にある滝。

西洋のお城のカーテンのようだ。

学生の頃、一度来ているはずなのだが、全く記憶に残っていなかった。
見学ルートは徒歩約1kmある。
夏季は、ガイドさんに頼むと、一般見学ルートではない、アドベンチャーなルートを
歩かせてくれる。

縄文時代には人が住んでいた痕跡があるとのことで、約1万年前の壺がそのまま
石灰石に覆われてしまった珍しい「神の壺」がある。

洞窟を出ると、石灰岩がところどころ露出した遊歩道を下ることになる。

そこで、またもやシダに目を奪われた。

コンテリクラマゴケ。イワヒバ科で、中国原産。

イノデ。「猪の手」である。これは普通にあるやつ。

ゲジゲジシダ。これも割によくあるやつ。

帰りは鳴門大橋の工事で車線規制となっていて、ものすごい渋滞に遭ったが、
その後はスムーズに流れた。
あまり山に登らなかった3日間だったが、それでも毎日1万歩以上、歩いていた。
珍しいものをいっぱい見た高知遠征となった。