
■メイン写真
ザンゲ平からの川迫川、観音峰、稲村ヶ岳。
■今回のコース
大川口→ザンゲ平→鉄山→(往路を戻る)→大川口
大峰奥駈道からは外れたところにあるが、鋭い三角形の山容で知られる鉄山。
かなりの急坂が連続する行程だが、数年に一度は行きたくなる"いい山"なのだ。

神童子谷と小坪谷の合流地点である大川口(おおこぐち)の橋を渡って、
すぐのところに登山口がある。

のっけから急登箇所と、岩場が出てくる。

このルートでは、木の根も重要なホールド、スタンスになる。

ルートを示すトラロープは古く、あまり体重を預けてはいけない。

タマゴタケが旬を迎えている。

序盤の急登をクリアすると、北にバリゴヤの頭が見えてくる。
奥の台形は山上ヶ岳だ。

ふたたび急坂となる。標高1180mあたり、岩場のトラバース箇所にさしかかる。
数年前に木が倒れたりして、通過がやや困難になっていた場所だが、
月日が経って、落ち着いてきた。

標高1250mあたりで、行者還岳が垣間見える。

タマゴタケの幼菌。濃い赤がきれい。

石灰岩の尾根を行く。

大きなヒメシャラの中に、キノコがびっしり。
ハリタケ系のキノコかなぁ。ちょっとわからない。

突然、平らな草原が出現する。ザンゲ平だ。

稲村ヶ岳、山上ヶ岳などの豪華な眺めが広がる。
遠く金剛山、大和葛城山、生駒山、眼を大きく転じれば大台ヶ原も見える。

ザンゲ平には、かつての伐採の名残で、錆びたワイヤーや滑車が放置されている。
特にワイヤーは端がちぎれたまま半分意地面に埋まってしまったりしているので、
つまづかないように注意が必要だ。
順調に登ってきたので、まだ正午まで少し時間があったが、あとあと平地がないので
ここで昼食を済ませた。

地衣類の一種であるジョウゴゴケがあった。

山頂までは距離は短いものの、最後にまたまた、難儀な急登が現れる。
バランスをとって木の根をつたって行く。

鞍部を通過し、ラストの急登へ。

倒木をくぐり、鎖場を上ると、鉄山の狭い山頂に着く。
これまでよく見えなかった大普賢岳が見える。


しばらく眺めを楽しみ、下山は往路を細心の注意を払いながら戻った。
今回は岩も木の根も乾いていたので滑りにくく、かなり助かった。
お客様も、岩場の動きもスムーズで、転倒することもなく行動できた。
登ることそのものが楽しく、充実感を感じる山行だった。