
■メイン写真
いろんな色のグラデーションが美しい! 多様な種が共存できている和佐又ならでは。
■今回のコース
和佐又山仮設駐車場→和佐又山ヒュッテ跡→和佐又山→和佐又のコル→岩本新道分岐→
笙ノ窟→巨樹ふれあいルート分岐→見返り台地→和佐又山ヒュッテ跡→仮設駐車場
前日、大台ヶ原ドライブウェイから見た和佐又山は、まさに紅葉まっ盛りといった
感じだった。これは綺麗だろうなあとワクワクしながら和佐又山に出かけた。
和佐又山ヒュッテは現在、営業停止中。古い建屋は撤去され、広々とした空き地に
なっている。リニューアルに向けた計画は着々と進行中である。
ヒュッテの前にあった駐車場は工事のため閉鎖されており、林道を少し下った場所が
臨時駐車場になっているが、この日は駐車場は満車、一部のクルマは路肩にあふれる
という異常な盛況ぶりだった。
ヒュッテ跡から和佐又山の三角形を見上げる。
青空がまぶしいほどの晴天に、カエデの赤が映える。
ブナも燃えあがるような黄葉。ブナの黄葉はタイミングが短いから、これはラッキーだ。
和佐又山山頂からは、北西方向に大普賢岳が見える。
いっぱいクルマが停まっていたが、みんな大普賢岳を目指したのだろう。
北東方向には、孔雀岳、仏生岳から八経ヶ岳、弥山への、近畿の屋根ともいうべき
最高所の稜線が一望できる。
コシアブラは、ちょっと黄緑がかった蛍光色っぽい黄色で目立つ。
和佐又のコル。ブナ、カエデ、ヒメシャラの競演だ。
ここからは、尾根道でなく、底無井戸へ続くトラバース道を行く。
紅葉に目を奪われ、なかなか前に進めない。
日本岳直下の大岩壁か見えてきた。あの真下に笙ノ窟がある。
岩本新道出合に到着。ここから岩本新道に入る。
ところどころ踏み跡が薄くなっているが、急坂でも疲れないようにジグザグに
道が切ってあるのはすばらしい。それでも最後は大峰らしい岩がゴツゴツウした
急峻な登り坂になる。落ち葉が積もっているところもあるので、下りに使うと
ズルッと滑りやすいかもしれない。岩本新道は登りに使うほうがよさそうだ。

和佐又のコルから大普賢岳に続くルートに合すると、そこは鷲ノ窟。
役行者と前鬼、後鬼がお出迎え。
笙ノ窟で昼食タイムとした。
さまざまな山伏、行者たちが籠り修行をした岩屋である。
大峰七十五靡のうち、第62番となる。
笙ノ窟の上部は、100mほどある垂直の岩壁。壮観である。
このあたりの紅葉も超キレイ!
和佐又のコルへと戻る尾根道にある、ワニ君(笑)。
巨樹ふれあいルートへの分岐に到着。もうひとつの目的、巨樹めぐりのスタートだ。
まるで遊歩道のような「巨樹ふれあいルート」の名称ではあるが、実際には
踏み跡が極めて薄く、トラバース箇所の土砂が流れかけていたり、落ち葉が
積もり積もっているので、ルートファインディングを含め、山歩きにある程度
慣れていないと難しい。
しかし最近、地元の美人さんがピンクのリボンを正確につけてくれたので、かなり
分かりやすくなった。
ミズナラの巨樹。枝ぶりが見事。
カツラの巨樹。2本並んだたたずまいに圧倒される。
カツラの黄葉は、残念ながらほとんど散ってしまったあとだ。
樹種によって葉が色づき、散るタイミングが違うのは仕方ない。
トチノキの巨樹。生命力を感じる。
露出した石灰岩群が苔むした、神秘的な場所を通過。
もうひとつあるミズナラの巨樹は、黄葉もなかなかよかった。
しばらく、小さな尾根と谷を次々に越えていく。このあたり、暑い時期はヒルが出る
のだが、さすがにもう姿は見なかった。
見返り台地に出て、旧スキー場の上部あたりで野鳥がチョコチョコ歩いているのが
見えた。鳥には詳しくないが、ビンズイであろうか。
最後は大台ヶ原方面を眺めて、目の保養の一日のフィナーレを飾った。