
湖南アルプスの堂山は、以前、田上山、矢筈ヶ岳、笹間ヶ岳を
縦走したときに見て、いつか行こうと思っていた。
ただし、ルートが短く、わざわざ標高384mの山のために、
ここまで来るのもというわけで、今まで登り残していた。
今日は体力的にあまり無理したくなかったから、ちょうど頃合いと
いうことで行ってみる。
登山口は迎不動の前。クルマ2~3台が路肩に置ける程度だが、
幸いにもスペースが空いていた。
秋はマツタケ山のため、入山禁止になるようだ。

日本庭園のような斜瀑と大岩が見える右手から、天神川を渡渉し、
しばらく沢を絡みながら登る。

19世紀後半、このあたりの治水に多大な功績をあげたオランダ人技師の
デ・レイケ氏が造った石組みの堰堤が、この沢の奥にあるのだが、
まずはその雰囲気を模して2000年に作られた「新・オランダ堰堤」を
高巻く。
この沢は、両側から岩が迫る渓谷美が見どころ。
もう少し水量が多く、距離も長かったら、いい沢登りができそうなのに。

沢はこの岩間の4mほどの滝を最後に平凡になる。
右の岩にハーケンが打ってあったのには驚いた。
鎧ダムに着いたが、ダムにはこの近辺の歴史や砂防ダムのいわれが
詳しく説明されていて面白い。

ダムのすぐ後ろに、例のデ・レイケ技師による「オランダ堰堤」があった。
機能美あふれる、階段状の作品である。

「オランダ堰堤」の上部は広大な砂の平原。100年のうちに、これだけ溜まったのだ。
かつてトパーズなどが産出されたそうで、この日も石を集めておられるマニアの人がいた。
アカマツなどの雑木林の緩やかな登りをこなすと稜線に出る。
露岩が独特の雰囲気をかもし出す堂山が一望できる。
風化した花崗岩のザレた急坂を慎重に下り、再び登り返すと、岩、岩、岩。
まるで御在所岳か、それとも燕岳か、とにかくこの標高感はなんだ!
琵琶湖方面の雄大な景色もあいまって、たった300mそこらの山とは思えない。
これは、来てよかった。

途中の、見晴らしのよい岩に登ってみる。向こうに三上山が見える。

ちょっとしたクライミングのような箇所も続き、楽しいのなんの。
堂山の頂上は、3つの小ピークの一番先。三角点はない。
さらに先へ進む。新免への下山路は捨てて、天神川の大堰堤を目指して
またもザレザレの激下りの道を慎重に進む。

大堰堤は、直下から見ると、ヨダレを流す、かわいいキャラクターのようだった。

最後は沢に絡むようになり、浅見尾根との分岐道を向かえ、天神川の広い河原に出る。
クルマの駐車地までの長い林道歩きは仕方ない。
結局、かなりのスピードで歩けてしまったので、背負っていった昼食は
クルマで食べた。