
気になりながらも登り残していた低山ルートは、まだたくさんある。
その中の一つ、亀岡と京都(上桂)を結ぶ旧道、唐櫃越(からとごえ)。
ルートそのものに名前がついているのも珍しいが、それもそのはず。
この道は、昔から歴史の舞台にも出てきている。
いろいろ調べると、「太平記」にもこの名があり、また、明智光秀が、
本能寺の変を起こした際、丹波から京に向かった通り道でもあるそうだ。
JR馬堀駅からローソンの角を西に向かい、トロッコ亀岡駅の前を通り、
鵜ノ川を渡り、旧村を南にたどり如意寺へ。

ここの左手を登り、ケモノ除けの柵を開けて、山道に入る。
植林の退屈な登りは30分もすれば尾根に出る。

尾根に出てすぐ、切り株の上に何やら朱色の胞子のようなものが
密生している群落を見つけた。
コケか粘菌か、いったい何だろう???
アップで見ると、まるで「風の谷のナウシカ」の「腐海」のようだった。

ほどなく、三角点がある、みすぎ山に着く。漢字表記しない山名である。
鉄塔下から、北側の眺めが得られるが、地味なピークである。

縦走路は、すぐに幅が広い林道(未舗装)に変わる。
旧道の趣は、ここにはもうない。やや落胆しつつ先を急ぐと、
北側が伐採されているところから、眼下に保津川の蛇行するさまが見て取れた。
ちょうどトンネルからJRの列車が出てきたところだった。
さらに進むと、広い駐車場のような場所に出た。ここから、しばらくは舗装した
林道となり、さらに落胆の度を増す。
しかし、西山団地へ下りる林道と別れ、再び、尾根を絡む山道に入ってからは、
じつに快適な雑木林のプロムナードが続くことになる。

途中の沓掛山は、眺めはよくないが、三角点がある。
桂坂野鳥園へ下りる分岐が3箇所ほどあるが、中でもソヨゴ坂との
分岐は、直下の住宅街から八幡、生駒などが遠望できる。

しばらく歩いていて気づいたが、縦走といっても、稜線を忠実にたどるのではなく、
巧妙に、小ピークを巻き、無駄なアップダウンをしない理想的な峠道の
ルーティングがなされている。
昔の人の知恵というか、自然の地形を本当によく見ていたのだなと
感心させられる。旧道の真髄をみた。

やがて周囲は孟宗竹の林となる。京都らしい風景である。
ある程度、手入れされている竹林は美しい。

途中、斜めに伸びた巨木を過ごし、最後は墓地の裏手に出る。
そのまま住宅街になり、阪急上桂駅へと着く。