Mr.Dashのぶろぐ館(新館)

関西の山々や日本アルプスが大好き。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド(ステージⅡ)、山岳ライターでもあるMr.Dashのブログです。Gooブログのサービス停止(2025/11)により、引っ越してきました!

2009年9月13日(日)大峰・釈迦ヶ岳逍遥と、大日岳の岩場登攀


山岳部の今月の例会は、大峰・釈迦ヶ岳へ。

山と溪谷社「決定版 日本200名山 登山ガイド[下]」と、
同じく山と溪谷社岩崎元郎新日本百名山 登山ガイド[下]」に
この山の別々のルートを紹介した、それほどに好きな山である。

今日はCLがふみちゃん、SLがT橋クン。
おかげでMr.Dashは今日は撮影に専念できる。
久しぶりに一眼の中望遠レンズを持っていく。

太尾の登山口に車3台を停める。
ブナ、カエデ、ヒメシャラ、シャクナゲシロヤシオ、ナナカマド、ムシカリ
美しい林が心を慰めてくれる。

白いお尻を揺らしてシカが逃げていく。ここのシカは最近、人との距離が近くなった。
やがて樹林帯が、まばらになっていく。
背の低いササ原に、カエデ、ブナの粗林。
尖った大日岳が見えてくる。見え始める最初の姿が最も尖っている。


途中の岩峰で記念写真。
古田の森を経て、千丈平。なんと隠し水は涸れていた。珍しいことだ。

最後の登りをこなせば奥駈道。そして5分ほどで釈迦ヶ岳のピークだ。
大修理を経て、再び直立したお釈迦様。


今日のメンバーはおよそ半数が、この山に登るのが初めて。
五百羅漢、孔雀岳、仏生ヶ岳、七面山が見える。八経は霧に隠れている。

深仙宿へ下る途中、もう紅葉が進んでいるツツジに、ちょっと早いモミジ狩り。


垂直の岩に、人が通れるほどの大きさの穴が開いている「極楽の都津門」で
全員の足を止める。


みんなで遠巻きに見るしかないが、いつかザイルを持ってくぐってみたいなぁ。
Mr.Dashがまだ生まれていない頃、岩が崩壊したらしく、
その後は岩くぐりの行はおこなわれていないそうな。

深仙宿では若い行者さんがお籠りの行の真っ最中。
イケメンの行者さんに、女性陣は目がハートになっていた。

大日岳の行場は、クサリ1本の岩場登攀。


ここは、ザイルで確保しなければ両手をゴボウでクサリに頼るしかなく、
手が滑ったらそのまま奈落の底。どう見ても、しばらく体が止まりそうにない地形。

みんなびびってしまい、CL・ふみちゃんの命でMr.Dashが先に
登ることに。
ここは幸い、岩が滑りにくいので、フラットフッティングを保ち、摩擦を大きく
すれば登れる。
慎重に巻いてきた2人を除き、全員が岩場に挑み、完登した。
ともちゃんなんか、途中、笑顔で登ってくるのには驚いた。
さすがガイドで小遣い稼ぎをしている人は違う。


ここから眺める釈迦ヶ岳方面。登れたものしか見えないアングルだ。
大日如来に手を合わせ下山。

深仙宿からは巻き道を利用し、千丈平へ30分。
あとはふらふらと元のルートを戻った。
岩場で意外に時間がかかって、太尾の登山口に戻ったのは17時を過ぎていたが、
みんなイイ顔をしていた。

仕上げは、夢の湯でぷはーっ。今日もいい一日だった。山は毎週歩いても、飽きないな。