Mr.Dashのぶろぐ館(新館)

関西の山々や日本アルプスが大好き。日本山岳ガイド協会認定登山ガイド(ステージⅡ)、山岳ライターでもあるMr.Dashのブログです。Gooブログのサービス停止(2025/11)により、引っ越してきました!

2008年1月2日~4日、今年の初登山は北ア・燕岳


今年の初登山は、さっそく正月2日から。北アルプスの燕岳だ。
軟弱派のMr.Dashとしては、この程度の冬山がちょうど。
朝4時に奈良を出発。メンバーはMr.Dash、ともちゃん、
N尾クン、カメラマンY井氏。

N尾クンにとっては初めての冬山だ。しかし今回、重登山靴、
12本爪アイゼン、ピッケル、羽毛が入った帽子まで購入しての
挑戦だ。ここまで気合を入れて臨んだのだから、Mr.Dashも
必ず彼を燕岳山頂まで無事に届けなければならない。
吹雪かれたときのためにアンザイレンできるよう、ザイル持参、
GPSも備えて万全の態勢を整えた。
もちろんスノーショベルやビバーク装備も欠かせない。

宮城ゲート下の駐車場に車を停め、そこから12kmに及ぶ舗装道を
中房温泉まで歩かなくてはいけない。無雪期なら最後まで車で入れるのだが
除雪も入らず、雪がびっちりついている。

この区間は、とにかく、ひたすら長かった。
200mごとにキロ表示があり目安になるが、なかなか減らない。

下山してくる先達に、燕岳の状態を聞けば、元日の吹雪は結構凄かったようだ。
低気圧は過ぎ去ったが、冬型の気圧配置でキーンと冷えている。


5時間ほどで中房温泉に着いた。合戦尾根は過去に4度来ているが、
ここに泊まるのは初めてだ。
冬季だけで4箇所の温泉に入れる。こんなにたくさん温泉があるとは
知らなかった。ヌルヌルする泉質も良く大満足!!
なんでも源泉は90度の高温で、わざわざ空冷・水冷して調節している
そうな。当然、源泉かけ流しだ。
江戸時代からあったというが、昔の人はえらい山奥まで来たものだ。
いや、現代人でもわざわざ来るのだから当然か。

3日朝、出発。天気は上々だ。いきなりの急登もなんのその。
カラマツの樹林帯を抜け、第1ベンチへ。

標識が隠れるほどの積雪だが、トレースはしっかり踏み固められているので歩きやすい。
第2ベンチ、第3ベンチと順調にこなしたが、富士見ベンチは知らない間に
通り過ぎていた。

合戦小屋はほとんど雪に埋もれていて驚いた。

最後の急登をキックステップで過ぎると樹林帯を抜けて、合戦沢の頭に出る。
ここからは勾配はややマシになる。ただし稜線に入るので寒い。

天気がいいのでアルプス銀座の山並みと槍ヶ岳がズバーンと開ける。
振り返れば富士山が見えている。これはラッキーだ。
N尾くんにとっても、初の冬山が晴天だったのは、今後も続けたくなる、
いい思い出となりうるのが大きい。

最後は夏道のトラバースルートではなく、山荘へ直登する。

ともちゃんは、ここが辛かったと述懐しているが、確かに標高が標高だけに
薄い酸素を考えるとやむを得ないか。

燕山荘で荷物をデポ。さっきまで晴れていたのに、急に雲が出てきて
展望は失われた。燕岳までは左から強風が吹きつける過酷な状態。
ここまで順調だったGPSは電池が一気にショートした。
辛うじて山頂までのログが取れていたのは、ありがたかった。


感動の燕岳ピークも、滞在時間は1分あったかどうか。視界はないし、
寒いので直ちに燕山荘に戻ることに。さっき通ったルートの我々の足跡は
既にほとんど消えている。仕方ない。Mr.Dashが先頭に立ち、
パーティを導く。

燕山荘に戻って空きっ腹に熱燗を放り込む。シアワセのひととき。
燕山荘ご自慢のブレスサーモシュラフはじゅうぶんに温かく、
外がマイナス18度というのが信じられない。
外で2張り、テントが張ってあったが、風が強くてたいへんだっただろうな。

4日。7時半に山荘を出発。往路を戻るだけ。晴れ間はなく、
合戦尾根は風が吹きつけ、えらい寒かった。
今日は一気に下山する。中房温泉から先の林道はとにかく単調で長い長い。
クロスカントリースキーでもあれば早くて快適なのにと思った。